キーワードの考え方(2)

前回の記事に続き、今回もキーワードの考え方に触れます。

どの層にアプローチするかを決めたら、実際にどのようなキーワードを登録するかを考えます。その中でも、今回は一番ベーシックな考え方の例をご紹介したいと思います。

その前に...
リスティング広告でアピールしたい商品・サービスは「誰のため、何のため」にあるか
もう一度思い出してみましょう。

なぜこのような話をするかというと、
リスティング広告では、始める前の事前準備で、どのくらい戦略を練れたかで、今後の運用を左右することがあるからです。

逆に言いますと、事前にしっかりと戦略を固めておけば、キーワードの追加・削除や広告文の変更を頻繁に行わなくても成果がついてくることが多いからです。(私の体験談より)

それでは、商品・サービス特性を踏まえた上でキーワードを考えていきましょう。

今回は、顕在層・潜在層にターゲットを絞って考えてみます。

顕在層向けキーワード

顕在層は、広告主がアピールしたい商品やサービスを知っている層になります。
商品・サービス名や広告主の社名をキーワードとして登録しましょう。

また、顕在層向けキーワードには「表記揺れ」「打ち間違い」の物も含めるようにしましょう。焦って検索してくるユーザーの中には、日本語入力をオフ、つまりローマ字アルファベットで打って検索する人も意外と多くいたりします。とはいえ、表記揺れにそこまでこだわる必要はありません。

顕在層向けキーワードのみでは、検索数も少なく広告による成果が出にくい場合が多いので、潜在層向けのキーワードも登録して、販路の拡大を目指しましょう。

潜在層向けキーワード

潜在層は、広告主がアピールしたい商品やサービスを直接は知らないものの、商品やサービスに関連したことに興味を持ち調べているユーザーです。
ここでは、「商品の特性を表すキーワード群」と、「ユーザーモチベーションなどを表すキーワード群」の大きく2つのカテゴリに分けてキーワードを考えます。

例えとして、
「商品の特性を表すキーワード群」:メインカテゴリ
「ユーザーモチベーションなどを表すキーワード群」:サブカテゴリ

として考えてみます。

いつものように図を作ってみました。

06_キーワードの考え方2

◆メインカテゴリ
潜在層向けのキーワードの核となる部分です。商品やサービスが1語で表せるものを選定しましょう。

図の例では、商品を「口紅」とした場合です。「口紅」は「グロス」「ルージュ」などとも言い換えもできますから、「グロス」「ルージュ」も木の幹となるキーワードになります。

◆サブカテゴリ
先ほどのメインカテゴリのキーワードと組み合わせるキーワード群です。登録するワードは、商品・サービスの特性を表す物を中心に選定をしましょう。

ここで注意することは、極力、商品やサービスと関連性が高いキーワードだけ考えることです。なぜならば、例えば送料無料を謳っていないのに、キーワードとして「口紅 送料無料」を登録すると、ユーザーのモチベーションと実際の商品・サービスにミスマッチが発生し、コンバージョン率の低下を招くだけだからです。

◆キーワードを掛け合わせる
サブカテゴリのキーワードは、そのキーワード単体では、商品・サービスのアピールに対して大きな意味を持ちませんので、メインカテゴリのキーワードと掛け合わせます。

例えば、「口紅」×「通信販売」=「口紅 通信販売」となります。

また、顕在層からの取りこぼしがないように、「[商品・サービス名]」×「サブカテゴリのキーワード」なども掛け合わせて登録しておきましょう。

まとめ

  1. 顕在層向けキーワードには、商品・サービス名や会社名を登録する
  2. 潜在層向けキーワードには、商品・サービス名を1語で表せるようなメインカテゴリと、ユーザーモチベーションなどを表すサブカテゴリと分けてキーワードを選定し、「メインカテゴリのキーワード」×「サブカテゴリのキーワード」の掛け合わせ(組み合わせ)のキーワードを作って登録する。
  3. サブカテゴリのキーワードには、商品・サービスと関連性の高いキーワードだけ選定する


余談ですが、
こんな風にマインドマップを作って、連想ゲーム的に言葉を書き出していくと、意外とキーワードって出てきたりします。
キーワードの考え方2_mm01