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データフィードによるフラグメンテーション化への対応と商品リスト広告のお話

またまたお久しぶりの更新となりました。普段は会社ブログの方を執筆しているので、こちらになかなか時間が割けなくてすみません。Unyoo.jp Meetupや先日行った自社主催セミナーにてキーワードレス化やらデータフィードやら、未来のお話をさせていただいておりますが、そんな中で最近思うところがあるのでこちらで書き綴ろうかなと思ってます。

データフィードを用いた広告は、ユーザーの接触機会のフラグメンテーション化(断片化)に対応するため、1つのマスターデータを様々プラットフォームに活用できる点では非常に有用です。ですが、日本においては独特な背景なども相まって、本気でデータフィードの活用を行っている企業が多いとは言えない状況にあると感じています。どういった理由でデータフィードを活用しきれていないのか考察をしてみました。

ユーザー接触機会のフラグメンテーション

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現代では1人のユーザーが複数デバイスを持ち、複数のデバイスでコンテンツに接触するのが当たり前になってきています。複数デバイスの浸透と接触されるメディアの細分化(ポータルサイト、ブログ、EC、SNS等)によって、ユーザーと広告の接触機会も一様ではなくフラグメンテーション化(断片化)が急速に進んできています。ですので、広告主側も複数デバイス対応、複数メディアへの出稿を行わないとユーザーと接触できる機会が減っていくわけですね。

そこで近年注目されているのがデータフィード広告です。データフィード広告は広告主が持つマスターデータにもとづいたデータフィードを用いて広告を出稿するため、どのプラットフォームにおいても参照される情報は同じであるという点です。

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1つのマスターデータでどのプラットフォームから配信される広告や情報の間で同期が取れる反面、各プラットフォームに必要な情報・仕様は全て異なります。そのため、マスターデータから各プラットフォームに入稿できるデータフィード形式とするためには、必ず中間処理(マスターデータを媒体仕様に沿った形に成形する処理)が必要になります。

しかしながら、全てのプラットフォームで仕様が異なることから容易に想像できるように、全てのプラットフォームに対応しきれない場合も出てきます。とすれば、Aというメディアでは最新情報、Bというメディアでは古い情報といったように、プラットフォーム間での情報格差が生まれてしまうケースも想定できます。

このような場合は、データフィード最適化サービスを利用することで、1つのマスターデータから各種プラットフォームに対応するデータフィードを同時に生成することが可能になるため、このような対応できたできなかったといった部分による情報格差の発生を防ぐことができますが、有償のサービスのために小規模の場合は人力でなんとかしたいというケースも多く発生するでしょう。

商品リスト広告への参入障壁

ユーザー接触機会のフラグメンテーション問題では、デバイスやメディアの多様化・細分化によるフラグメンテーションについてお話をいたしましたが、ここで、データフィード広告という大局的な話からリスティング広告、特にGoogle AdWordsの商品リスト広告に視点を変えてみます。

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Marine Softwareの調査レポートGoogleショッピング:モバイルショッピングの増加とPLAの普及(2014 年版)によると、商品リスト広告(PLA)の出稿額と投資額シェアともに右肩上がりで伸びている事が伺えます。筆者個人で関わっている広告主さまについては商品リスト広告の影響力は大きいと感じることはあるのですが、視点を日本に広げてみるとイマイチ盛り上がりが感じられません。

おそらくですが、日本独特な背景のいくつかが商品リスト広告への参入障壁となってしまっているのではないかと考えています。

考察1:主要プラットフォーム

海外において商品リスト広告が重要視される理由の1つにプラットフォームが有ります。欧米・欧州圏など殆どのシェアをGoogleが得ている場合は重要視されるのは当然なのですが、日本国内ではYahoo!のシェアもGoogle並に高いことから、広告予算を商品リスト広告に当てなくても売上が確保できるという点が考えられます。よって、商品フィードを準備しないとならない商品リスト広告を行うという優先順位は他国と比べて低い広告主が多めであるということが言えます。

考察2:商品フィードをディレクションできるプレイヤーが少ない

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先日の自社セミナーでもお話をさせていただいたのですが、リスティング広告の運用を代理店に委託している場合、上図のようなやり取りが多く発生しているのではないか?と思っています。誰も商品フィードを作れないし、ディレクションもできないというパターンです。

問題の本質は先程も出てきた中間処理を誰がどうするか?なのですが、商品リスト広告の価値や重要度が低く見られている場合は、お金を払ってまで中間処理はしたくない、人の手でなんとかできないか?となるケースが多いように見受けられます。

広告代理店側からすれば、Merchant Centerは広告主の持ち物なので、マスターデータから生成する商品フィードの準備も含めて広告主側の役割ではないかという認識。商品フィードを生成するシステムの準備も視野にいれるならなおのこと、広告主側でも仕様を理解して欲しいと考える人もいるのではないでしょうか。

広告主側からすれば、商品フィードは用意をしたいが広告仕様が理解しにくいので、広告代理店にディレクションをして欲しいはずです。ヘルプのURLだけ渡されて用意してくれませんか?は酷な話だと思います。

このように双方の立場で想像できる状況では、商品リスト広告への参入はなかなか進まないのも頷けます。

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今後は、こういったディレクション能力を持つプレイヤーもしくは対応できる代理店が強くなっていくと思います。重要なのはプレイヤー自身が商品フィードづくりを体験してみること。試行錯誤しながらやってみましょう。

考察3:さらに商品フィードを複雑にするASPカートの存在

Makeshop、フューチャーショップ、ショップサーブなどのASPを利用する広告主も少なくはありません。これらASPの中にはオプションでGoogle AdWordsと商品フィードを連携してくれるサービスもあります。これによってASP側が中間処理を行ってくれるのですが、ASPに登録している商品データをどのように商品リスト広告に成形するかというルールがASPごとに存在するので、商品フィードは理解できていてもASPの仕様が理解できないために商品フィードの最適化ができないというケースも発生してしまいます。

まとめ

データフィードの活用はフラグメンテーションを解消するために活用すべきではあるのですが、日本ではまだまだ活用の重要度が低いように思えます。昨年秋にGoogle AdWordsの動的リマーケティングが全業種で利用可能になったことを皮切りに、データフィードを用いた広告プロダクトの拡充が近い未来に起こるであろうことは容易に想像できます(Unyoo.jpへの寄稿なども参考下さい)ので、これに取り組まない理由はありません。

ただし、取り組むにあたっては仕様やポリシーに関する知識・中間処理の仕組み化・フィード内容の最適化など、運用型広告で求められるスキルとまた異なりますので、広告主・プレイヤーが一丸となって取り組む事が必要不可欠です。

ここからの表現が正しいかは自信がないのですが、複数デバイスと複数メディアによるユーザー接触機会のフラグメンテーション化だけではなく、広告主及び広告代理店間での役割・リソース・スキル・広告予算のフラグメンテーション化というのも実は存在するのかななどと思っていたりします。ビジネスを伸ばすためのポートフォリオはフラグメンテーションなくしっかりと組んでいきたいですね。

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