リスティング広告を運用しているプレイヤーの皆々さまの悩みとして、コンバージョンをもっと伸ばす方法はないか?コンバージョン単価を安くする方法はないか?といったものはだれでも持ち合わせていますし、永遠のテーマだったりします。弊社のセミナーなんかでも「リスティング広告で今すぐ数百万、数千万、数億円設ける方法はない。でもそこに向かうための方向性は示すことができる」といった感じでお話させて頂いています。
じゃあ、その「方向性」ってナニ?どうしたら良いの?って事になるのですが、僕からお伝えできるのはただ1つ。「仕組みとルールを知ること」です。
いやいやそんなの分かっているよ!と言うなかれ、ここをおざなりにすると大失敗を招きかねません。リスティング広告の記事は数あれど、そこで紹介されている記事の多くはアプローチの仕方やケーススタディだったりしますが、これらは全て「仕組みとルールに則って」いて、「プレイヤーはそれを知っているという前提」のもと成り立っています。
今後このブログで連載を続けられるかどうかわからないのですが、「仕組みとルール」について思うことを毎回テーマを立ててお話していこうかなと思っています。んで、今回はGoogle ディスプレイネットワーク、中でもそのターゲティングを題材にしてみたいと思います。
Contents
Google ディスプレイネットワークの仕組み
Google ディスプレイネットワークの基本的な仕組みは、Google AdWordsの管理画面で指定した配信方法に従って、Google Adsenseの広告ユニット(広告枠)に広告を配信するというものです。表示される広告は検索連動型広告と同様オークションによって決まります。
Google ディスプレイネットワークで実現できるターゲティング
Google ディスプレイネットワークで実現できるターゲティングを大きく区分してみると、配信面をターゲティングする方法と、人(今風に言うとオーディエンス)をターゲティングする方法の2つに大別ができます。それぞれのターゲティングの詳細は、様々なブログで取り上げられておりますのでここでは論じません。
配信面をターゲティング
キーワードやあらかじめ用意されたトピック(≒テーマ)を指定して、同じトピックを持つコンテンツ内に設置されたAdsenseの広告ユニットに広告を配信します。プレースメントターゲットの場合は広告を直接配信したいドメインやURLを指定します。
これら配信面のみをターゲティングする場合は、そのサイトを見に来ている訪問者の興味関心、ユーザーの属性(年齢・性別)、リマーケティングや類似ユーザーの対象かどうか?といった要素は加味されません。
人をターゲティング
Google AdWordsで指定したリマーケティング対象ユーザー、類似ユーザー、インタレスト(興味関心)、ユーザー属性を持つ人が、AdSenseの広告ユニットが配置されているサイトに訪問した時に広告を表示します。広告ユニットが配置されているページのコンテンツ内容は加味されません。
ターゲティングの組み合わせ
Google ディスプレイネットワークではこれらのターゲティング(要素)を自由に掛け合わせることで、柔軟なターゲティングを作り上げることが可能です。
ターゲティングのかけ合わせ時には何が主体か考える
上図、筆者も自身がないのですが、各所からのご指摘を恐れながら、よりコンバージョンしやすいユーザーの濃度を基準にターゲティングを上位概念(抽象的)・下位概念(具体的)の分類してみました。インタレストカテゴリやプレースメントなど、考え方ややり方によって濃度という点では当然変動がありますが、広告枠ではなくより人側にフォーカスしているかどうかという点で分類しています。
複数のターゲティングを組み合わせる場合、その中で最も下位(上図では上側)に位置するターゲティングが主体になります。例えば、「リマーケティングとプレースメントを組み合わせた時のターゲットの主体は?」となれば、下位にいるリマーケティングが主体のターゲティングであって、上位のプレースメントはセグメントと言えるでしょう。コンテンツターゲットに類似ユーザーを掛けあわせて…という場合、下位概念の類似ユーザーが主体になるので、その時点でコンテンツターゲットではなく、類似ユーザーをキーワードに関連するコンテンツでセグメントしているに過ぎなくなるわけですね。
ターゲティングの主体がわかっていれば、広告効果がいまひとつだった場合の分析を行う時に、その主体となるターゲティングが良かったのかどうかを中心に分析をすれば良いですね。その次にセグメントが誤っていなかったといった具合に。
まとめ
Google ディスプレイネットワークは、柔軟なターゲティングができる反面、「仕様やルール、その設定を行うことによって何が起きるか?」まで、知識とその先の思考が求められるプロダクトです。しっかりとこれらを理解したうえで、適切なターゲティング、適切なセグメントを指定、成果を伸ばしていきましょう。トラブルシューティング時にも仕様のことで余計な思考をしなくて良くなりますので、PDCAも高速に回せるようになるでしょう。
※このあたりを考えて記事にされることってあまりないので、本記事における僕の思考が誤ってる可能性もあります。個人のいち思考として捉えてもらえれば幸いです。