iOS版のChromeが、iTunes App Storeよりリリースがされました。
PC版Chromeとの同期が出来るという点もあり、全世界、多くの国でダウンロード数が1位になるほどの人気っぷりのようです。(こんなまとめ記事より)
前回のポストにて、Safariにはリマーケティング広告やインタレストベース広告が、ほぼ配信されないことを確認しましたが、iOS版Chromeならきっと表示されるはず。
なので、今回も検証してみました。
Contents
iOS版ChromeのCookie設定
iOS版Chromeのコンテンツ設定。
Cookieの許可についてのオン、オフがあるだけで、訪問先のみ(1stパーティ)・全て(3rdパーティ)など、Cookieの受け入れまでの細かい設定は出来ないようです。また、どういったCookieが受け入れられたかは確認できないようです。(方法を知っている方がいれば教えて下さい。)
でも、デフォルトでCookieがオンということは、期待ができます。
いつになっても表示されないリマーケティング広告
私の持つGoogle Adwordsアカウントで、リマーケティングが比較されやすい案件で、リマーケティングタグが挿入されたページを閲覧。早ければ10分ほどで表示されるので待ってみました。
・・・表示されません。
同時に他の案件でも表示されないか、試してみましたが表示されません。
UserAgent偽装によるCookieの確認
表示されないとなれば、Cookieを疑うのが最短です。なぜならば、Cookieがある・なしで状況が異なるからです。クッキーがあれば、タグを読み込んでから反映されるまでの時間や入札単価の問題、クッキーがなければそもそも表示がなされないという理由からです。
先程も記載したとおり、iOS版ChromeにはどこのCookieが受け入れられているか、分かるすべがありません。
なので、今回も、Windows版SafariでUserAgentを偽装し、iOS版Chromeでアクセスした場合に、DoubleClick.netのCookieがブラウザに保存されるのか確認します。
iOS版ChromeのUserAgent
これについては、iOS版Chromeにて、UserAgentをチェックできるサイトuseragentstring.com(※サイトは閉鎖されたようです)へアクセスし、確認しました。iOS版Chromeは、次のUserAgentを使っているようです。
※2017年11月追記、useragentstring.comは閉鎖されてしまったため、What’s My User Agent?いうサイトで確認をしてみてください!
Mozilla/5.0 (iPhone; U; CPU iPhone OS 5_1_1 like Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/534.46.0 (KHTML, like Gecko) CriOS/19.0.1084.60 Mobile/9B206 Safari/7534.48.3
これを、Safariの開発メニューから設定し、ブラウザにどのようなCookieが保存されているか確認をし、DoubleClick.netのCookieが確認できれば、iOS版Chromeではリマーケティング広告を始めとする、インタレストベース広告が配信されるはずです。
偽装UserAgentによる確認
検証した結果、なんと、iOS版ChromeのUserAgentでは、DoubleClick.netのCookieは今のところ保存がなされない模様です。
試しに、AndroidのGalaxy S2のUserAgent、
Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.3.6; ja-jp; SC-03D Build/GINGERBREAD) AppleWebKit/533.1 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/533.1
で検証したところ、DoubleClick.netのCookieが保存されました。
この検証により、少なくともiOS版Chromeでも、DoubleClick.netのCookieを利用する、リマーケティング広告、インタレストカテゴリ広告は配信されないようです。
まとめ
先ほどご紹介した、useragentstring.com(※サイトは閉鎖されたようです)でのキャプチャが下になるのですが、実は気になる点が1つ。
iOS版Chromeは、UserAgentとしては、もしかしてSafariなんじゃないか?
と思うわけです。
すなわち、iOS版Chromeでのアクセスは全てSafariとして認識されるわけで、Safariであれば既出の通り、DoubleClick.netのCookieは発行されないため、iPhone、iPadなどのiOS端末では、リマーケティング広告やインタレストカテゴリ広告は配信されないよね、というお話にたどり着きます。
Google ChromeがiOS版アプリとして、Appleが承認したのは、こういったGoogle側のセキュリティに対する譲歩があったからなのかもしれませんね(もちろん技術的な問題も絡んできているかもしれません)。
ちなみに、オプトインをすればこれらの広告は配信されるかもしれませんが、自らオプトインをする方はいないでしょうね。
※2017年11月追記、useragentstring.comは閉鎖されてしまったため、What’s My User Agent?いうサイトで確認をしてみてください!
※本記事は、2012年7月2日現在の検証に基づいて執筆しております。また、誤っている部分などございましたらご指摘ください。