エコシステムについて考える

リス男・リス女なら当たり前のように利用しているリマーケティング。購買モチベーションの高い消費者に対して広告を表示させるのでコンバージョン率が比較的高くなり、効率よくコンバージョンを得ることができるのが魅力のメニュー。一方でずーっと追いかけてくるので、消費者に対して気持ち悪さも与えてしまうのもまた事実。

時間が経てば立つほど、広告主や出稿のボリュームも増えてきており、過去にも様々な所でリマーケティングを含むインタレストベース広告などのエコシステムについて議論となってきたのだけれども、改めて僕も考えてみようかと。

僕の雑感なので、面白さはないかもしれません。この記事。

Contents

理論上起こりうること

前書きでも触れたように、リマーケティングをはじめとするインタレストベース広告は、配信のボリュームはものすごく増えてきていると感じます。そうすると何が起きるかというと、リマーケティングやコンテンツターゲットなどのGoogleディスプレイネットワークを表示させるGoogle Adsenseの広告枠が、インタレストベース広告でうめつくされるということ。

それでいて、時間とともにインタレストベース広告の出稿量は増えていくわけだから、コンテンツ内容に連動したコンテンツターゲットなどは表示されにくくなる。それをグラフに表したのが下の図。これはあくまでも理論上起こりうると考える推移。

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ただ、インプレッション数でいうと、コンテンツターゲットは配信面を狙うのに対し、インタレスベース広告は人に対して配信する広告なので、まだ対象とするユーザーの数を考えるとコンテンツターゲットに分はあるかなと思います。

それでいて、今現在はどのへんを推移しているかというと、グラフの緑の破線で囲んだ当たりかなと思います。ただこれは、当ブログを訪問していただいたユーザーに対しての配信ボリュームから推定しているので、精度は低いかも。

 

本当にグラフのような推移となるか?

理論上は上のようなグラフになると思いますが、Google Adsenseの広告枠を提供しているサイトが、テキスト広告・イメージ広告どちらを採用するかでこのへんは変わってくると思います。

体感的に言えばGoogleディスプレイネットワークではイメージ広告の露出が多い傾向で、ページすべてがリマーケティングのイメージ広告で埋められることもちらほら。そりゃぁ、コンテンツターゲットよりも入札単価を高くしても、見合う売上がついて着やすいメニューですから納得出来ます。それが数日~最大540日続くわけです。

対して、テキスト広告ではコンテンツターゲットとリマーケティングの両方が表示されることが多く、コンテンツターゲットも表示されるので、絶滅危惧種になることはないかなと。もしかしたら内部では表示の割合を調整されているのかもしれませんね。

 

で、何が言いたいの?

つまり、

これに尽きる。

 

コンテンツターゲットなくならないでしょ?

理論上は配信ボリュームがリマーケティングに抜かれるけど、きっと裏では全体の在庫を加味して調整しているだろうなぁと。Google先生ならきっとやっているはず。

でも、ユーザーに対してどのくらいの期間、どれくらいの順位で配信し続けるかを決定するのは広告主やプレイヤー。だから、僕らがユーザーのことを考えずとにかく配信をするぞという風になればエコシステムが回らなくなり、コンテンツターゲットによる消費者がワクワクする出会いが実はあるのに、その上に数十から数百日も配信し続けるリマーケティングが中にはあったりするものだから、気持ち悪さが勝ってしまってそれが埋もれてしまう。

 

最後に

ユーザーの行動パターンを考えずに配信されるリマーケティングが横行すると、実は誰も得をしないよねというお話。

ちなみに、Googleはリマーケティングのキャンペーンに対して、コンバージョンオプティマイザーの使用を推奨しています。この機能は、実は秀逸で、訪問からの経過日数をはじめ、ユーザーの行動からコンバージョンの見込み度を推定して、入札単価を自動調整し、配信のコントロールを行うというもの。僕も、リマーケティングのキャンペーンに限って使っているけど悪くはない感じ。

でもこの機能って、よく考えると三方よしな関係に戻すための一手だと思っていて、広告主からすれば効率よくコンバージョンが得られ、ユーザーには気持ち悪さを排除し、コンテンツターゲットで新しい出会いを提供できるんじゃないかなって。

僕ら1人1人がユーザーのことを考えて配信の設計をしないと、結果的に自分たちの首を絞める結果になりかねないなと思う、不快指数MAXの夏の日であります。

追伸。検索向けリマーケティングリストもあるし、今後はどうなるんでしょうね。