Google Merchant Center を利用していると、商品画像を新しいものに差し替えたり、不承認により商品画像を差し替えざるをえないケースにしばしば遭遇します。
「Google に掲載」による無料リスティング(リスティング=掲載の意味)が始まるまでは、商品フィードの登録や商品画像の差し替えは、ショッピング広告や小売向け動的リマーケティングぐらいの用途しかありませんでした。
そのため、画像の差し替えが広告審査と同じ感覚で、画像を差し替えれば一両日中に反映されるだろうとお考えの方も多いように思います。
しかしながら、実際は広告の審査とは別のプロセスにて審査が行われるため、その仕組みを知っておかないと、画像の差し替えから反映まで数週間かかってしまうケースもあることはあまり知られていません。
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image_link 属性で指定した商品画像は Googlebot-image がクロールする
意外と知られていないのですが、image_link 属性で指定された商品画像は Googlebot-image がクロール、link 属性で指定された商品のランディングページは Googlebot がクロールします。
Google がショップのウェブサイト全体にアクセスできるように、robots.txt ファイルを変更して「Googlebot」(ランディング ページに使用)と「Googlebot-image」(画像に使用)の両方のユーザー エージェントがサイトをクロールできるようにしてください。
robots.txt の制限により、モバイル ユーザー エージェントで商品ページをクロールすることができません – Google Merchant Center ヘルプ
広告審査で使われるのは AdsBot-Google で始まるクローラーになるので、Merchant Center では広告と異なる承認プロセスを踏んでいるということが分かります。
参考:Google クローラの概要(ユーザー エージェント) – Search Console ヘルプ
クロールって何?Botって何?という方はこちらの記事を読んでみてください。
参考:Google 検索の仕組み | クロールとインデックス登録
参考:SEO 初心者向け Google 検索の仕組み – takanoブログ
画像の差し替え方法によって反映時間が変わる
商品画像は image_link 属性にて画像がプレースされているURLを指定するため、商品画像を更新する場合は次の2つのパターンが想定されます。
①商品画像のURL(ファイル名)は同じまま、商品画像のファイルの中身だけ差し替える
image_link 属性で指定した商品画像のURLが、http://www.example.com/img/abc001.jpg だとした場合、このURLは変更せずに同じファイル名で新しい商品画像を上書き保存するケースがこれに当たります。
②新しい商品画像のURL(ファイル名)を変えて差し替える
image_link 属性で指定した商品画像のURLが、http://www.example.com/img/abc001.jpg だとした場合、新たに http://www.example.com/img/abc002.jpg といったように、別のURLを指定するケースがこれに当たります。
画像の差し替えは、②新しい商品画像のURL(ファイル)を変えての差し替えを推奨
image_link 属性のヘルプには次のように書かれています。
既存の商品の画像を変更します。既存の商品の画像を変更する必要がある場合は、新しい商品画像の新しい URL を登録します。新しい URL を登録すると、商品画像は 3 日以内にクロールされます。商品画像を変更しても同じ URL のままにした場合は、商品画像が変更されたことを検出して新しい商品画像をクロールするのに最大 6 週間かかります。
image_link [商品画像リンク] – Google Merchant Center ヘルプ
ヘルプにあるとおりなのですが、前述の①商品画像のURL(ファイル名)は同じまま、商品画像のファイルの中身だけ差し替えるケースでは、クローラーが画像の中身が更新されたことを検知するまでに、最大6週間もの時間が必要になります。
しかし、②新しい商品画像のURL(ファイル)を変えて差し替える方法だと、URLの変更から3日以内にクローリングが行われるため、クロール結果に問題がなければ商品画像が更新されます。
したがって、商品画像を更新する場合は②の方法がおすすめです。
商品画像のURLを変えずに、できるだけ速く商品画像の更新を試みる方法
システム上、商品画像のURLを新たに登録することができず、でも、クローラーが商品画像の変更を検出するまで最大6週間も待てないというケースでは、URL検査ツールを使ってみると更新が早まる可能性があります。
参考:URL 検査ツール – Search Console ヘルプ
参考:URL の再クロールを Google にリクエストする – Search Console ヘルプ
ただし、再クロールのリクエストも速くて数日、遅ければ数週間かかる可能性があるので、必ずしも早くクロールしてくれるものではないことを覚えておきましょう。
また、この方法は手動で1つ1つURLを指定していく必要があるため、変更を行った商品が少数の場合に有効です。